生誕130年 エコール・ド・パリの貴公子 パスキン展
パスキン展のweb内覧会に参加してまいりました。
1月20日 パナソニック汐留ミュージアム

ここ汐留、年末はイルミネーションも素敵だった。
写真イマイチですが、新橋駅から歩いてミュージアムに入るまでもワクワクするアプローチです。
今日の内覧会はなんと写真撮影も可。
これからの会場写真、作品写真はすべて主催者の許可をとってあるものです。
アートトークは アートブログの貴公子? 弐代目青い日記帳主催Takさんとパナソニック汐留ミュージアム学芸員の宮内真理子さん

いつもながら軽妙洒脱なTakさんのトークに、パスキンへの暖かな愛に溢れた宮内さんのお話。
個々の作品というよりパスキンの生涯にフォーカスした興味深いものでした。
会場につくと、まずパスキンが「我が館にようこそ!」という感じでお出迎え

これは・・非のうちどころのないイケメンぶり。いやがおうにも期待が高まります。
会場構成は彼の人生を共に歩むように作品展示がなされているのです。
パスキンは下積み時代のない、まさに時代の寵児として歩んだ画家。
生まれながらの素描家といわれたとおり彼の線はいきいきと輝いています。その膨大な素描の量にも圧倒されます。

風刺雑誌「ジンプリツィシムス」での成功は彼の素描力と持って生まれた辛辣なユーモアのセンスによるものなのでしょうね。

≪二人の少女≫ 1907年 水彩、紙 ポンピドゥーセンター蔵
Centre Pompidou, MNAM-CCI,Dist. RMN-Grand Palais / Bertrand Prévost / distributed by AMF
裕福な家に生まれ、若くして成功しつつ常に手に入らない何かを渇望していたパスキン。パリジャンになり切れないユダヤの出自、線描画家ではない本格タブローを仕上げられる画家としての自分・・。
彼が憧れた油彩に取り組みだした生硬な感じの肖像画。のちに妻となるエルミーヌが描かれています。

あ、いた!!
これが観たかったの。愛らしい少女。


≪少女-幼い踊り子≫ 1924年 油彩、カンヴァス パリ市立近代美術館蔵
Eric Emo / Musée d’ Art Moderne / Roger-Viollet
これぞパスキンと感じられる線の揺らぎ、ぼかし。すべてが真珠母色の世界に溶け込んでいく。そしてモデルへの愛ある眼差し。
ずっとずっと一緒にいたい絵。
子どもの頃から娼館に出入りしていたという彼。モチーフもちょっと自堕落でセクシーな女性たち。
でもみんな慈愛に溢れている。


これも面白かった
狂騒の中に身を沈めたパスキン。
パーティー会場用に作られたらしい・・と学芸員の宮内さんが教えてくださった大きなコラージュが展示されていました。赤ずきんと狼が見えます。

パスキンの人生や囲む人々を語る写真たち。リュシーがいます。


リュシーはもちろん画布の中にも。永遠の命を与えられて・・


≪テーブルのリュシーの肖像≫ 1928年 油彩、カンヴァス 個人蔵
最愛の人 リュシー。お互いに家庭もあり生涯の伴侶となることはなく、心身は疲弊していったでありましょうが、作品はいよいよ昇華されていくようです。
モデルとしてのリュシーに出会い、10年後の邂逅で恋に落ち、しかしお互いに家庭を築くこともできず・・ここにパスキン最大の渇望が生じ、彼の芸術の最高点に導かれていったというのはとても悲しい。

≪ミレイユ≫ 1930年 パステル 厚紙 ポンピドゥーセンター蔵
Centre Pompidou, MNAM-CCI, Dist. RMN-Grand Palais / Phillippe Migeat / distributed by AMF
宮内さんが「この絵をみると、やはりもう死んでしまう人の絵という気がするんです・・」と。確かに、あえかな色調、心の揺らぎそのままに震える線。即興的に早描きされた絵ですが、背景と人物が溶け合う真珠母色の世界の真骨頂があると思います。
「さようなら リュシー」とアトリエに書き残して自殺する最晩年(といってもまだ45歳)の作品と思うと胸が詰まります。

ところで、さすがパナソニックミュージアム。初めに館長さんが挨拶されていましたが、照明の色調には、絵肌を美しく再現すべくパナソニックの技術の結晶が反映されているとのこと。
展示場にシャンデリアも珍しいですよね!でもパスキン展には合ってますね。
それからミュージアムショップって楽しいですよね。
図録とともについ買っちゃった

優しいいちごミルク味。
生誕130年 エコール・ド・パリの貴公子 パスキン展
2015年1月17日(土)~3月29日(日)
午前10時より午後6時まで(入館は午後5時30分まで) 水曜休館(但し2月11日は開館)
パナソニック 汐留ミュージアムにて
パスキン展のweb内覧会に参加してまいりました。
1月20日 パナソニック汐留ミュージアム

ここ汐留、年末はイルミネーションも素敵だった。
写真イマイチですが、新橋駅から歩いてミュージアムに入るまでもワクワクするアプローチです。
今日の内覧会はなんと写真撮影も可。
これからの会場写真、作品写真はすべて主催者の許可をとってあるものです。
アートトークは アートブログの貴公子? 弐代目青い日記帳主催Takさんとパナソニック汐留ミュージアム学芸員の宮内真理子さん

いつもながら軽妙洒脱なTakさんのトークに、パスキンへの暖かな愛に溢れた宮内さんのお話。
個々の作品というよりパスキンの生涯にフォーカスした興味深いものでした。
会場につくと、まずパスキンが「我が館にようこそ!」という感じでお出迎え

これは・・非のうちどころのないイケメンぶり。いやがおうにも期待が高まります。
会場構成は彼の人生を共に歩むように作品展示がなされているのです。
パスキンは下積み時代のない、まさに時代の寵児として歩んだ画家。
生まれながらの素描家といわれたとおり彼の線はいきいきと輝いています。その膨大な素描の量にも圧倒されます。

風刺雑誌「ジンプリツィシムス」での成功は彼の素描力と持って生まれた辛辣なユーモアのセンスによるものなのでしょうね。

≪二人の少女≫ 1907年 水彩、紙 ポンピドゥーセンター蔵

裕福な家に生まれ、若くして成功しつつ常に手に入らない何かを渇望していたパスキン。パリジャンになり切れないユダヤの出自、線描画家ではない本格タブローを仕上げられる画家としての自分・・。
彼が憧れた油彩に取り組みだした生硬な感じの肖像画。のちに妻となるエルミーヌが描かれています。

あ、いた!!
これが観たかったの。愛らしい少女。


≪少女-幼い踊り子≫ 1924年 油彩、カンヴァス パリ市立近代美術館蔵

これぞパスキンと感じられる線の揺らぎ、ぼかし。すべてが真珠母色の世界に溶け込んでいく。そしてモデルへの愛ある眼差し。
ずっとずっと一緒にいたい絵。
子どもの頃から娼館に出入りしていたという彼。モチーフもちょっと自堕落でセクシーな女性たち。
でもみんな慈愛に溢れている。


これも面白かった
狂騒の中に身を沈めたパスキン。
パーティー会場用に作られたらしい・・と学芸員の宮内さんが教えてくださった大きなコラージュが展示されていました。赤ずきんと狼が見えます。

パスキンの人生や囲む人々を語る写真たち。リュシーがいます。


リュシーはもちろん画布の中にも。永遠の命を与えられて・・


≪テーブルのリュシーの肖像≫ 1928年 油彩、カンヴァス 個人蔵
最愛の人 リュシー。お互いに家庭もあり生涯の伴侶となることはなく、心身は疲弊していったでありましょうが、作品はいよいよ昇華されていくようです。
モデルとしてのリュシーに出会い、10年後の邂逅で恋に落ち、しかしお互いに家庭を築くこともできず・・ここにパスキン最大の渇望が生じ、彼の芸術の最高点に導かれていったというのはとても悲しい。

≪ミレイユ≫ 1930年 パステル 厚紙 ポンピドゥーセンター蔵

宮内さんが「この絵をみると、やはりもう死んでしまう人の絵という気がするんです・・」と。確かに、あえかな色調、心の揺らぎそのままに震える線。即興的に早描きされた絵ですが、背景と人物が溶け合う真珠母色の世界の真骨頂があると思います。
「さようなら リュシー」とアトリエに書き残して自殺する最晩年(といってもまだ45歳)の作品と思うと胸が詰まります。

ところで、さすがパナソニックミュージアム。初めに館長さんが挨拶されていましたが、照明の色調には、絵肌を美しく再現すべくパナソニックの技術の結晶が反映されているとのこと。
展示場にシャンデリアも珍しいですよね!でもパスキン展には合ってますね。
それからミュージアムショップって楽しいですよね。
図録とともについ買っちゃった

優しいいちごミルク味。
生誕130年 エコール・ド・パリの貴公子 パスキン展
2015年1月17日(土)~3月29日(日)
午前10時より午後6時まで(入館は午後5時30分まで) 水曜休館(但し2月11日は開館)
パナソニック 汐留ミュージアムにて
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