まもなく生誕150年を迎えるピート・モンドリアン
それを記念して
日本では23年ぶりとなるモンドリアン展がSOMPO美術館で開催されます。
その内覧会にお伺いしました。
2021.3.23(火)~6.6(日)の会期です。
モンドリアン展 ~純粋な絵画をもとめて~
新宿駅からほど近い
SOMPO美術館へと歩きます。
見えてきました!

ワクワクします

宇宙にとびたてそうな感じ・・
モンドリアン展のポスターが心憎いアクセントだわあ
さて、モンドリアンといえば今回のポスターにも使われているコンポジション。
知らない人がいないモチーフです。
永遠に色あせることがないであろうこのおしゃれっぷり・・
ただ、もちろんモンドリアンも初めからこの画風だったわけではない。
この展覧会はモンドリアンの作品の変遷からこの純粋絵画、抽象表現に至る歩みをひもといています。
1872年オランダ生まれのモンドリアン。
こんなに昔の?人だったとは!!
叔父の影響を受けて絵の世界に誘われます。
20代のモンドリアンの作品です。
自然主義的な風景画のシリーズ。
※写真は主催者の許可を得て撮影しております。

しかし、単なる写生とは異なり、画面の構成に興味があることが分かります。
煙突の位置、道の入れ方などに

木々のリズムに今後展開する抽象絵画の垂直線のリズムを感じる‥というと深読みしすぎでしょうか。
モンドリアン初期作品がたくさん見られるのはとても興味深いことでした。

モンドリアンの少女のポートレートなんて初めて見た!
モンドリアンは
神智学にも傾倒していたようです。
作品はドラマチックに
精神の内面に向かう思想
フランスのフォーヴィズム、ドイツの表現主義
時代の流れは
モンドリアンにも影響を与えていったようです。


そして、ヤン・トーロップとの出会いはモンドリアンに多くのものを与えたようです。
詳しくは会場で・・
作品ごとに解説もついています。
キュビズムの作風が感じられる

いよいよ
モンドリアンらしくなってきました
1915年
フォン・ドゥースブルフがモンドリアンの作品を称賛する評論を書き二人の交流が始まり
「デ・ステイル」が結成されました。
このグループは機関誌を発行し
モンドリアンの論考
「絵画における新しい造形」が創刊号巻頭に掲載されました。
抽象性
直線
三原色への関心
建築家から音楽家まで参加したこのグループの存在は大きな意義があったと思います。
左は
タイトルも
色面の楕円コンポジション

左の「色面のコンポジション№3」 なんともいい感じでした

右奥の
風車のシルエットを描いた作品
抽象表現のモンドリアン風ではなかったけど
とても心惹かれた

そして、さあ、おまちかね
みんなが知っているモンドリアン
これが100年も前の作品なんて
もう古典??
それにしても永遠に古びない

冷たい抽象
モンドリアン自身もストイックな暮らしぶりだったと聞くけれど
この作品たちからは
軽やかな優しさを感じる
もちろん
色面の配置
バランス
ぎりぎりを追及して
厳格な作品であるのだろうが
なんとなく抜け感を感じる
なぜだろう。
オランダ、パリ、ニューヨーク彼の芸術はその地その地で違った側面を見せ花開いた。
そして到達したこの境地



この作品群は
その後の建築、デザインに計り知れない影響を与えた。
会場に飾られた
リートフェルトのレッド&ブルーチェア
かっこいいよねえ

これは撮影スポット
レッド&ブルーのほかに
これまた有名なジグザグチェアに
サンローランのモンドリアンルック!

建築では
シュレーダー邸が紹介されていました。
まんま
モンドリアンの作品の家。
窓を開けたり暮らしのさまが動画になっていて面白かった~

モンドリアンの作品で
本の装丁にピッタリすぎる・・・
参考図書コーナー


こんなかわいい子も

そして、もちろん
忘れちゃいけないミュージアムグッズ
もうデザインする必要ないよね・・

わ、なぜか写真が大きい
おまけ
SOMPOさんはゴッホのヒマワリが有名なので
建物がゴッホ風に書かれたポスターが張ってあって楽しかった

あらためまして
モンドリアン展
純粋な絵画をもとめて
2021年3月23日(火)~6月6日(日)
SOMPO美術館
〒160-8338 東京都新宿区西新宿1-26-1
https://www.sompo-museum.org/
月曜休館 ただし5月3日(月・祝)は開館
午前10時~午後6時
事前に美術館ホームページより日時指定のオンラインチケットを購入の上ご来館ください、とのことです。
作品は絶対、だれもが知っていますが
その原画がみられるチャンス!
お出かけになることをお勧めしちゃいます。
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